
在宅ケア情報共有を研究なさっているSFCの政策・メディア研の内山映子准教授のお膳立てをいただけ、SFCに1日お邪魔する機会をいただいた。院生レベル以上の人とは学会や研究会でお話する機会はいままでもあったが、現役学生が学んでいるところに机を並べる機会は無いのでとても楽しみにしていた。
私の大学生活と言えば医学部って特殊なところなので、大学で単位をとって卒業というより全ての科目が必修で自分で選択して学んで行くという環境ではなかったので、普通の大学生の生活を知らない。
昼の学食は混むよってことなので、11時半にSFCキャンパスに到着、北ゲートの守衛室前に車を停め、守衛室に立ち寄り、行き先の研究室など必要事項を書いて学内の駐車場に車を停める。内山先生に電話をすると、急用でまだキャンパスに到着されていないということなので、一人で学内を散歩。学内にはあまり人もいない。もっと広いところかなと想像していたが、緑の多い構内は移動に困るほどの広さではなかった。蒸し暑いこの季節、デブが散策するにはつらい季節だが、なんとなく雰囲気はつかめた。

内山先生も到着し、まずは、今日参加するゼミの主催者秋山先生のお部屋にご挨拶に。秋山先生の書かれた「地域医療におけるコミュニケーションと情報技術」をいただいた。二言三言話すだけで、共通する概念や人名を飛び出し早くも親近感を勝手に持たせていただいた。内山先生に案内され学食に、学食の一つではエスニック料理の期間とのことで、美味しいグリーンカレーを食べる。12時少しまわったところだが学食はあまり混んでいない。内山先生は、ある地方の病診連携にかかわるプロジェクトでの電話がひっきりなしに入り昼食を進めることも出来ない状況。1時近くなってから学食も混み出した。大学のカリキュラムでは昼休みが設定されいないらしく、食事を決まった時間に取ることも出来ないらしい。
内山先生
秋山先生
私の希望で、環境情報学部の教授、村井純先生の授業に参加すること。彼とは25年近く前、彼が東工大にいた頃彼の研究室に集まるUNIX仲間の勉強会にしばらくの間参加させてもらっていたし、彼の娘さんがかぜの時、往診と称して恩を押し売りしバーターとしてその当時欲しかったプログラムソールをゲットした思い出がある。大先生になった彼の授業に参加するのが楽しみだった。「インターネット」の講座は大きな講堂で開かれていたが、授業の始まる前に内山先生のご紹介で握手、記憶力のとても良い村井先生、そのときの事もしっかり覚えておられた。
授業の模様はネットで配信されている、13時からの講義では、おにぎりをかじりながらまじめに授業を聴く女子学生や、みな机の上でコンピュータを開いている。MacBook系の多いこと、約半数はいた。我々の仲間以外のところでこれだけ、Macを持っている人間が集まっているのははじめての経験かも。このあたりの話は、アラ還の私でもついて行ける。
村井先生


授業が終わって、ちょとご挨拶して、さて次はゼミに参加。最初はまだ初歩クラスの学生の前期のまとめとしての発表、最初は子宮頚癌ワクチンの普及にむけて、小学校高学年の母親にどうアピールしていくかというテーマの話題、いわゆる文化系の学生達がまとめた初期段階としてはよく出来ていたと思う。二つ目は間食として生協にセロリを置くキャンペーン、マイナスカロリーダイエットの食材として選びそれをどうやって広げようかがテーマ、学生の乗りで楽しいものだった。

次のゼミのクラスは上級クラス、最終段階の発表ではないが夏休み前のまとめ、発表者も10人ちかく、発表6分ディスカッション6分。このクラスは私の心をゆさぶった。理由は安全意識の違いかな。このところ数年の私の迷うところ、若い世代(40代前半より前)と私の安全意識の違いがどこにあるのだろうとずっとすっきりする答えを求めているのだけど、この日も若い人たちの意識の違いが私のこころをたたきのめす勢いだった。私の知らない事も沢山出てきた、「母乳代用品の販売流通に関する国際規準」こんなのあったのだ。私にしてみれば、行き過ぎた母乳崇拝もどんなものかとずっと思っているくちなのだが、世の中こんな状況なのだって。「デートDV」ご存じな方もいらっしゃるだろうが、私にははじめてのことば、デートDVにあったことがあるかのチェック項目をみていて唖然。すべて私にはある、普通の恋愛感情の行き過ぎ。我慢が出来ないところが問題に感じるが、それがDVにもつながる。私にとっては、その我慢の出来ない人間性がどうして作られたかというところに問題を持って行きたいところだが、現実的にそういう人間が多くなった今、原因よりも現実にどう対応しようかというテーマに感じられた。

どの世代だって自分たちの育ってきた時代や背景を否定しない、もちろん私だってそうだ、だからこそ世代間のギャップが生じるのだろうけど。いろいろ感じさせられた。まだまだ自分の中ではすっきりした答えがみつからない。「若い世代、あなたにとって楽しい事は何なの?、血湧き肉たぎる事ってあるの?、おじいさん(彼らにとってはおじいさんに近い)達は結構燃えているよ、楽しく生きているよ!」って。「だから君たちが楽しいもの、生きているって実感できる瞬間って、、、教えてくれないかなぁ」、押しつけがましいじいさんの意見だろうけどね。
SFCの学生達、とても気持ちの良い若者だった。男子学生より女子学生の元気なところが目立った。総合政策学部といういわゆる文化系の学生さん達は、Macの保有率は理科系に比べ低かった、上級クラスの男子学生さん、iPhone3GSにiOS4を入れ、Appleの無線キーボードを持ってきて作業しているのが面白かった。
最後はロチェスター大学助教授の兪 炳匡先生の米国での論文をテーマの勉強会。この会の参加資格は、前もって配られた論文を読んでいることが条件ってことだったのだけど、私には難解な英文で目を通しただけなんですけど、ご好意で参加をゆるされた感じ。参加は学生はおらず、秋山先生の研究室で学位をとられたOBが関東各所から集まっての会だった。内容はインフルエンザのワクチン接種がマスメディアの報道がどのように影響するかというもの。アメリカではTVの内容も文書化されたDBに入っていて、新聞などの記事も含め10年くらい前のものまで検索出来るようになっているとのこと、医療保険のデータと付き合わせて、結果をみたもので、明らかなワクチン接種率を引き上げる効果があったというものだった。これらのデータを集められる環境の違い、日本もレセプト情報や電子カルテの情報をもっと有効利用出来る環境を作らなければいけません。日本では理論的には出来る事が、それらのデータを使えない現状があるので、実用に向けての議論と準備をしなければなりません。
兪先生
私にとっては、若い人たちに接して、こころ揺さぶられる事がなかなか得られない刺激でした。まだ揺られ足りないというか、世代間の私が感じている問題意識の解決までいたっていないので、また機会があれば是非違ったかたちでも訪れてみいたいSFCの1日でした。
